華氏911

映画づいてきたのか、「マッハ!」に続いて「華氏911」も見てきました。


ボウリング・フォー・コロンバイン」では、コロンバインで起こった銃乱射事件やフリントで6歳の女の子が犠牲になった銃犯罪は何が引き起こしたのか、と言うことについて、マイケル・ムーアのストーリーが延々と語られ、Kマートへの銃弾の返品という痛快なイベントが行われます。最後の最後にマイケル・ムーアは決着をつけるべくチャールトン・ヘストンへのインタビューを行う訳ですが、これは観客の心への問いかけになっていると思いました。
今回の「華氏911」では、ブッシュ家とビン・ラディン一族、サウジ王族との関係こそが初動を狂わせ、イラク911当事からターゲットであった事が早々に暴露されます。
この映画では、どうしてこんな事になったか、というよりも、犠牲になったイラク国民、米軍人とその家族、軍事ビジネスを成り立たせるために虐げられる米国民、退役軍人、失業者の声に重きが置かれ、観客の心への問いかけがメインになっているような気がします。
911WTCビルへの旅客機の突入は映像ではなく音声のみというのも衝撃だったのですが、イラクへの攻撃は映像満載というところに、彼なりの皮肉があったのでしょうか。正視しにくい画像もありました。
イラク大量破壊兵器は結局見つからなかった。あったとしても米国本土に届くはずもなかったのに、国を占領してしまう無茶苦茶さを随分の間忘れていたような気がします。